|
・1960(昭和35)年/大映(京都)
・監督=市川崑
・出演=市川雷蔵、京マチ子、若尾文子、越路吹雪ほか
・上映時間=1時間44分【カラー、シネマスコープ】
原作は、山崎豊子が「週刊新潮」に長期連載した小説であり、原作者が得意とする大阪の商人物の一編である。舞台は大阪の船場。四代続いた裕福な足袋問屋の一人息子が、女系家族の中で甘やかされ、それゆえに悪戦苦闘する様子が、多彩な女性関係を中心にして年代記風に描かれている。映画では、60歳近くになった主人公が、戦争による苦難をようやく乗り越え、お家の再建を計ろうとするにあたり、昔のあれこれを回想するという形式が採られている。そこに登場するのは、自分を溺愛した祖母や母のみならず、これまで関係した様々な女性たちである。彼女らを演じるのは、ベテラン、演技派、若手を問わない個性的で当時を代表する映画女優たちであり、その競演が一つの見所といえよう。また、主演の二枚目時代劇スター市川雷蔵は、市川監督の『炎上』(1958)で初めて現代劇に出演、その演技力が注目されたが、ここでは老け役に初挑戦している。
[スタッフ]
(原作) 山崎豊子
(脚本) 和田夏十
(脚本・監督) 市川崑
(撮影) 宮川一夫
(照明) 岡本健一
(録音) 大角正夫
(音楽) 芥川也寸志
(美術) 西岡善信
[役名(キャスト)]
喜久治 (市川雷蔵)
仲居頭 お福 (京マチ子)
芸者 ぽん太 (若尾文子)
女給 比佐子 (越路吹雪)
仲居 幾子 (草笛光子)
喜久治の妻 弘子 (中村玉緒)
母 勢以 (山田五十鈴)
父 喜兵衛 (船越英二)
祖母 きの (毛利菊枝)
内田まき (北林谷栄)
春団子 (中村鴈治郎)
(平成20年度優秀映画鑑賞推進事業作品)
|